建築協定締結者=真の権利者の知らないうちにこんなことが…

 

 確定判決では,建築協定の権利関係には直接には関係しない者によって演じられた事実のみを理由に挙げて,権利者の「権利の濫用」と判断しています。(判決文の事実認定より)

 これでは,「野球は4アウトまで」と場外で勝手に決めたこの者たちだけの奇妙なルールを裁判所が認めたようなもので,こんな手を悪用すればいくらでも違反の「やりどく」ができてしまいます。

被告建築主 

  建築協定の存在,用途制限があることを熟知して土地建物を(制約が課されている土地だから安価に)購入しながら,この用途制限に違反する建物の建築を計画した。

仲介不動産業者

 建築協定の存在,用途制限があることを熟知していながらも,土地開発業者=住宅生協の情報と行政の誤った指導によって違反建築物が建築可能であると曲解し,自治会長,住宅生協理事長の同意書への押印を得た。

熊本市行政

(建築指導課)

 建築協定に違反している建物でも,自治会長等の同意があれば例外的に建築できるものと誤解して,被告に「建築確認申請に同意書を添付するよう」指導し,これにより建築主事は建築確認処分をなした。(その後,誤解していた事実を文書(※下記参照)で認めて謝罪)

原土地開発業者・

一人協定原協定者

(住宅生協)

 仲介不動産業者の「当該土地に一般住宅や飲食店を建てられるか」の質問に対して,町内自治会の同意を得れば可能かのように答えた。自治会長の同意書を見て同じく同意書を交付した。(その後,錯誤に基づく同意であったとして撤回を市長に申立て)
町内自治会長  仲介不動産業者の求めに応じて同意書を二度にわたって交付した。(その後,自治会長には建築協定の権利関係について何らの権限もないことを建築協定運営委員会から指摘され,錯誤に基づく同意であったとして撤回を市長に申立て)
住民・土地所有者等  「権利の濫用」と言われても何も聞いていませんが…
 

(※)

                              平成18年8月 9日

                              計建発第 328 号

 佐藤 上 様

                          熊本市都市整備局計画部

                          建築指導課長 ****

                          (公印省略)

        秋津レークタウン建築協定について(回答)

 協定の例外規定の件でございますが、熊本市内における他の建築協定

には委員会が認めたものについては文中に明記された用途制限の限り

ではないといった趣旨の規定がされている協定もありますが、

秋津レークタウン建築協定につきましては、その用途制限の規定中には

運営委員会が認めれば建築可能であるといった記述はございません。

 今回の件につきましては建築確認申請が提出された際、飲食店という

用途が建築基準法に抵触するものではないため、その用途を根拠に

確認済証の交付を拒むことは法律上できないものの、建築協定の用途

制限に抵触するおそれがあったため、地域住民の相互理解による住環境

の形成を願い建築協定の認可をおこなっている行政として、申請者に対し

運営委員会ないしは自治会と相談するよう、行政指導を行なった次第で

あります。どうかご理解の程よろしくお願い申し上げます。

 説明が充分でなく、誤解を招いたことにつきましては、今後このようなこと

がないよう努めてまいります。

                    〒860-8601

                    熊本市手取本町1番1号

                    TEL096-328-2513

                    都市整備局 計画部 建築指導課

                    kenchikushidou@city.kumamoto.lg.jp